男子ヘッドコーチ: 
堀之内 洋平 (関西国際大学OB・兵庫県)

今回のキンボール国際大会の感想は、唖然としたのが大会規模の小ささ。競技場が小さい、 選手の扱いも良くない、国歌斉唱のときに目の前で写真を撮る、開会式、閉会式は あっという間に終わった。試合前のデモンストレーション、イベント、国際大会の ホームページは更新されないなど、前大会のベルギー大会に比べると、規模の違いが 大きかった。前回大会は、開会式やデモなど、何回も打ち合わせしたのに、スペイン ではとにかくあっさりしていた。国際大会なのに、日本で言うと中学の市内部活総体みたいだ。スペインと日本の文化の違いもあると思うが、これが国際大会かと思った。まだこの国際大会が4回目ということもあって、大会運営は難しいのかもしれないが、前回大会よりも規模が小さくなるのは残念に思う。スペイン連盟の初の試みだと思えば、それで片付けられるのだが。

キンボールのプレーレベルに関しては、前回大会に比べても明らかに各国レベルアップしていた。しかしカナダを除いて。前回カナダの代表選手だった人が今回、フランスのコーチになっていて、フランスは全体的に上達していた。ベルギーも、前回MVP のヴィンセント選手を筆頭にいい試合をしていたと思う。前回ボロボロだったスペ インも、やっとキンボールらしくなってきた。ドイツは相変わらず、ほとんど前回と 同じメンバーで、試合もキンボールになっていなかった。

問題のカナダはと言うと、3軍?と思わせるくらいで、カナダに勝てるんじゃないか と思わせるチームだった。前回大会では、カナダは断トツ優勝した。しかし、カナダではA1からA3までのレベルがあるらしく、ベルギー大会ではA2チームを選出したらしい。(※事務局注:未確認情報です) 前回大会参加した人、誰もが口を揃えて言ったのが、これがカナダ?勝てるんじゃない?だった。

カナダが最高峰のチームを選出したかはわからないが、私は日本とカナダのレベルは縮まったとは言い切れない。以前のカナダで行われた親善大会ではカナダチームは最強だった(らしい)。予算不足で思い通りの選手を海外に選出できないのか?次回のカナダで行われる国際大会こそ、本当のカナダチームに出会えるのかもしれない。そう思うと、ますますキンボール意欲が生まれ、次回のカナダ大会にむけての果てなき挑戦が始まる。

今回の国際大会で感じたこと、それはプレイ技術がアップしていく事はもちろん大切。しかし、もっと大切なことはやはり広報活動。これは日本でも叫ばれてること。 今回初参加のデンマーク。1ヶ国増えるだけで、大会規模がぐんと上がり、試合も大変面白くなる。。いつも大会直前でドタキャンするアメリカや、スイス、ブラジル、 いまや中国でもキンボールが広まっている。こういった国に国際大会に参加するようにどんどん呼びかけて、いろんな国と試合が出来たらいいと思う。

第5回、第6回と 回を重ねるごとに、参加国が増えていく事を強く望む。そのためにも、広報活動に力を入れて欲しいと思う。 私は日本に帰って、キンボール技術ばかりを教えるのではなく、キンボール人口を増やす活動をしていきたい。

初参加のデンマークを期に、広報活動がどれほど大切か、思いしらされた。 進化し続けるキンボール、落ち着くにはまだまだ早過ぎる。